スペクトラムしい日々

自閉症スペクトラムの娘と家族、母の日常をゆらゆらと書き綴ろうと思います

涙のバレンタインデーキッス

娘から少しずつ笑顔が消えていったような・・・気がしたのは、あの頃からでしょうか。
今思い返せば、あの頃から娘は変わっていったんですね・・。
ほとんどの学校行事は楽しんで積極的に参加していたし、
何かの役割を決める時には進んで手を挙げていたのに、
少しずつ、そんな機会が消えていったような・・・
今、振り返ればはっきりと、その分岐点が見えてきました。
1年半前くらいの、4年生の2学期後半頃から・・
それは、
娘が小さい頃から交流のある友だち、
利発で活発な、娘のあこがれの友だち、
その友だちとあるトラブルがあって・・
それば娘のせいでも友だちのせいでもなく、あえて言えば第3者の大人の責任だったのですが、
その事が友だちに、娘に対する不満を抱かせてしまったのです。
ここからは私の想像なのですが、
その事で、友だちやまわりの子から冷たい態度を取られたのかもしれません。
それが1度かもしれないけれど、
何かを感じ取った娘は、少しずつ通常級の子たちに対して、今までにない漠然とした疎外感のようなもの・・
を持ち始めたのかも、しれません。
その年明けのバレンタインデー、
娘はその子と、毎日登校している子に手作りチョコを渡しました。
きっと、何かの意味がこもっているんだろうな・・
と感じて一緒に手伝ったっけ。
(その当時、一緒に登校していた友だちは仲良しの友だちができてしまい、娘は1人で登校していました)
それから昨年の秋頃・・
その友だちから、
「○○学級だからってえらそうにしないでよね」・・
こう言われてどれだけ傷ついたんだろう。
あこがれていただけに、
その子みたいになりたいって言っていたのに、
そんなふうに言い捨てられてしまった。
娘には返す言葉も、思いつく言葉さえもなかったでしょう。
なぜそんなふうに言われるのかがわからないのだから。
その時私は、娘にこう話したように覚えています。
「そっか・・何か嫌だったよね・・どうして△はそんな事言ったんだろうね・・もしかしたら、何かわからないけど、嫌な事とか、あったのかもしれないね・・」
「うん・・・」
時は巡り、今年のバレンタインデー・・
娘は何も気づかないかのように、
誰にもチョコを渡しませんでした。