スペクトラムしい日々

自閉症スペクトラムの娘と家族、母の日常をゆらゆらと書き綴ろうと思います

煩悩刈り

ちー(長男)と一緒に心療内科へ行ってきました。

今は精神科ってあまり言わないんですね・・○○クリニックという名前でした。
まず受付をして問診票を記入。
ちーはあまり書く気がないようなので、私が書きました。
今回の受診の主訴について「鬱かもしれないから精神科に行きたい」と書くと、
息子のほうが「そんな事書いていいの」って感じで少しうろたえていたように感じた・・ごまかしてどーする。
・・やや待って診察室へ。
私も同席で良いとの事で (息子的にも先生的にも) 、一緒に話をする事になりました。
先生は主に息子から話を聞き取り、必要に応じて私が補足するという形でした。
息子から聞き取った情報として、今回受診した動機と、その背景について、学校や家での様子など聞いていました。
息子は内気です。
なので幼稚園時代から、集団生活は苦手でした。しかし何人かのグループでは、比較的のびのびしているように見えます。
内気だからと言って、自分の意見がなかなか言えない・・という程でもなく、逆に自分なりの考えを揺るぎなく持っていたりします。
友達作りには消極的ですが、向こうから来るのにはあまり拒みません。
友だちは元気のいい女の子やら、ちーと同じような内気系な感じの男の子やら。
あまり自分の我を通さず、譲るほうが多いかもしれません。
私から先生には、ちーの内気な性格の事に加え、
娘の障がいのことや、その娘が10日程前から学校を休んでいて、相談や検査に動いていたこと、
ちーも、もしかしたら自分にもそういった障がいがあるのではないかと感じているかもしれないこと・・を付け足しました。
・・・先生は、問診票や息子や私から得た情報をもとに、先生なりの見解を示してくれました。
「世の中は、活発で積極的な人のほうがもてはやされるように見えるし、そういう人達のほうが正しいと感じるかもしれない。
大人しくて消極的だと自信をなくしてしまうかもしれない。
あまり細かいことを気にしない人より、繊細な人のほうが色んなことが気になるし、自分がこれで良いのかと悩む事も多いかもしれない。
でもね、みんなが皆、活発で積極的な人ばかりでは世の中回せないの。
みんな一人一人違うし、それでいいんだよ。
そしてね、あなたくらいの年頃になるとそうやって、自分はどうなんだろう、どう思われてるんだろうって、自分の内面に目を向けるようになってくるの。
だから、悩んだり落ち込んだりすることは鬱とは違うと思うんだけど、少しでも適応できていないと感じているなら、心理検査をしたり、心理の先生とお話ししてみましょう」
・・多少編集しておりますが、おおむね、このような内容だったと思います。
先生は静かな口調で淡々と、でもその言葉には熱意を感じたのでした。
息子は一応、真剣に頷きながら聞いていたようですが、先生の言葉がどれくらい胸に響いたのかはわかりません。
そのあと、息子には席を外してもらい、先生と私とで短めに話をしました。
母親からみた息子の様子についてと、父親についての情報と。
先生からは、今日の様子を見る限りは、発達障がいがあるとは考えにくいと思うと。
ただ、自分のことを考える手助けになるように、検査やカウンセリングをして様子をみましょうという事になりました。
そのあとさらに、心理士さんからの聞き取りもあり、ほぼ似たような内容の話にはなったのですが、
とにかく、息子の反応といえば、始終『もっさり』な感じでしたね・・
もうちょっと、すっきり刈って、さわやかになろうよ。
余分な煩悩は、君が生きるのに邪魔くさいでしょう?