スペクトラムしい日々

自閉症スペクトラムの娘 (14歳) と家族、母の日常をゆらゆらと書き綴ろうと思います

貞子に引きずりこまれたい (Mだから)

病院で医師からネットの危険性と特性の重さについて言及されました。

そしてこの病院にかかってからはじめて、医師から娘の特性についてくわしく聞く事になったのです。

 

『人に興味がないという意味ではなく、人と関わりたい気持ちはもちろんあると思うが、ただ、乏しい。

だからこそ、人の中にいる経験をしなければならない。

人とのかかわりを小さい時から経験していく必要があるが、

思春期年齢というのはもう1段階、またひとつ壁を乗り越えなければならない。

娘はそこがまだ全然できていない。

このままだと、本当にこのまま10年でも20年でも(引きこもりで)行けちゃう。

そうすると自立という事が非常に難しくなる。

いずれ告知という話もあったが、それはある意味いつでもいいこと。

もし仮に告知したとしても、今の状況では娘はぴんとこない。娘がその中身を理解するのはおそらくかなり先になる。その理解力は検査の数値とは別の話。

娘は、人との会話にエネルギーを使っている。もともとの社会性は乏しいと思うし、自閉系の中でも自閉傾向が強い。

なので尚さら、人の中に入っていくことを今のうちに多く経験しておかないと、引きこもり、不登校は何年でもできてしまう。

同年代が難しければ大人との関係性からでもいいので、まずは家族以外の大人と関係がつくれる事。

その次は年代の違う、年齢の近い子ども達というふうに、やりとりに慣れていく必要がある。(同級生というのが、1番やりにくいらしい)

1日2日ではできない、だんだんと1週間2週間・・・でできていくように。体を動かして手足の感覚を・・・。

ある程度こちらで枠をきめて(自閉症の傾向のある場合は乗りやすいし変えやすい)、その枠に少しでもおさまるように。

こちらが娘に合わせるのではなく、娘が社会のルールに合わせるという事をしていかなければならない。

動けるようになると成功体験が重なっていく・・・そうするとちょっとできるよね、できたね、となれば枠が少しずつ増える・・・。』

 

 厳しくも熱い、ストレートなパンチをあびた気分でしたが…

やはり心はよれっとした1日でした。

 

後日、デイサービスの心理士さんとそのお話をしました。

心理士さんとしても、医師の方針や考え方は知っておきたい事だと思います。

わたしはできるだけ、娘の情報は必要であればどの関係機関にも分け隔てなく提供したいと考えています。

 

心理士さんは医師の話された事について,

医師が親御さんにお子さんの特性を話すときには段階を踏むのだと。

それは心理士さんとしても同様で、ある程度親の様子を見極めながら話を進めていくのだそうです。

そして心理士さんも、ちょうど同じような話をわたしに話す時期と考えていてようです。

つまり、娘の特性が軽くはない、見た目と中身のギャップが大きいので、問題ないと思われやすく、見過ごされやすい。学校などではほっとかれてしまうタイプだと。

それはわたしにも感じていました。

 

以前通っていた病院では、年に1度の受診でした。

予約がいっぱいで、数ヶ月単位の受診間隔なのと、娘は問題行動という事もなく、治療よりも経過観察が目的だったので。

そのため、医師から名前も顔も覚えてもらえていなかったと思います。カルテからの情報と学校からのお手紙を参考にやり取りする15分程度の診察。

 

昨年、最後に診察した時は、当時通常学級へ籍を移す事を目標に練習を始めた頃でした。

娘の希望ですすめた事でもあって、医師は前向きでいい事です、と言われました。

毎年の受診で、日常の娘の苦手意識や人とのかかわり方に、

「ほかのお子さんも同じように抱えていますよ」

そんなものですよ、と言われているように聞こえました。

 

学校での娘は、支援学級の子ども達の中では、授業中も静かに受ける事ができ、成績も悪くはありませんでした。

人とのかかわりも、先生や支援員とはそれなりにできているように思えました。

支援学級や協力学級の子ども達とは、大人を介してでも、ある時期まではトラブルなく学校生活を送っているようでした。

「娘さんは大丈夫」「心配ないですよ」と何度も声をかけられ、そのたびに

「そう・・・ですか」「そう・・・かな?」と半信半疑な気持ちで、とりあえず様子見な感じで日々を送っていました。

 

それらの数々は、やはり、仕方のないことだったのかな・・・。

親でさえ、何となくモヤモヤとしたものを感じながらも、こんなものなのかなと折り合いをつけていた日々。

学校の対応に物足りなさを感じつつも、

「娘は軽い方だから、あれこれ細々としたことを口出ししても、先生も手が回らないのでは」

そう言い聞かせるような、あきらめるような日々。

それが、見た目は大丈夫そうに見えても、中身は特性の重い子だったなんて。

 

やっぱり1度くらい、ズズズズーーーッッ と暗く冷たい、深い井戸の中にでも引きずりこまれたくなりますね・・・。

 

そして井戸の底からゆっくりと這い上がりたいのです。