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スペクトラムしい日々

自閉症スペクトラムの娘 (13歳) と家族、母の日常をゆらゆらと書き綴ろうと思います

魂の集う場所

自分のこと

突然よみがえった記憶がある。

 

わたしには弟がいるらしい。

 

いるらしいのだが会ったことがない。
 
そしてこの世界の住人ではない。
 
そして弟かどうかは、実はわからない。
 
なぞなぞのようだが、その答えは堕胎されたから。
 
 
 
 
わたしが成人してから、何気ない会話の狭間に、ひょいと聞かされたお話。
 
その話を聞いた時、妙に合点がいったのだ。
 
子どもの頃、わたしもずっとそう思っていた記憶を思い出したから。
 
 
 
3人きょうだいの末っ子のわたしは、どうしても自分が末っ子とは思えなかった。
 
自分の下にきょうだいがほしかった。
 
女ではなく男、弟が。
 
そして、もし弟がいたら、あんな事やこんな事をして一緒に遊びたいと思っていた。
 
しかしわたしは、その子の性別もわからないはずなのに男の性だと思う。
 
そして会ってはいないけれど、存在を感じあっていたはず、
 
母の皮膚越しに、子宮の壁越しに。
 
 
 
 
昨日、夢の中で弟の魂と出会った。
 
弟は今までわたしを見守っていたと言った。
 
弟はこれからもわたしを見守っていると言った。
 
わたしはまるで生まれて初めて、自分ではない誰かに包まれている膜を感じる。
 
誰かに見守られているということ、
 
柔らかい光と温かい気体に丸く包まれる。
 
ああ、ここは子宮の中なんだ。
 
この子宮は母親のなのだろう。
 
でも子宮の中にいるのはわたしではない。
 
弟に残っている感覚の記憶が、わたしの記憶の中に注ぎ込まれている。
 
 
 
思い出したよ。
 
わたしはいつもきみと遊んでいた。
 
いつも楽しそうに笑いあっていた。
 
わたしの想像の記憶の中で。
 
思い出したよ。
 
わたしはひとりきりじゃなかったんだね。
 
 
 
…そういえば合点がいった事が、ほかにもあったような…
 
…そう、娘の障がいを知った時の、あの気持ちだ。
 
何だろなんだろ…
 
ああ、何だかここでやっとつながって環になった感じがするよ…。
 
するともしかして、わたしが障がいを持つ弟を生まれかわらせたのか?