スペクトラムしい日々

自閉症スペクトラムの娘と家族、母の日常をゆらゆらと書き綴ろうと思います

たどたどしい多動

ちまたで聞こえる多動ばなしに、ふと娘の幼い頃をふり返ります。
娘はアクティブな方ではなく、どちらかというと言葉も行動も内向的なので、多動には程遠いタイプなのですが・・
一時だけ・・そう半年位でしょうか、
娘にも多動?と言える時期があったのです。
だいたい1歳半から2歳位の間、
親兄弟のそばから離れ、スタスタと歩いて行ってしまう・・ゆるい多動?ですね・・
それでも黙々と、後ろも振り向かずに歩いて行くのです (まだそんなに走れなかった)
あれは2歳頃、上の兄の診察で、かかりつけの病院に子ども3人を連れて出かけた時でした。
診察が終わった後、私だけ呼ばれて先生の話を聞くことに・・。
子ども達は待ちきれず、下の階へ絵本を見に行ったみたいで、
娘もスタスタとついて行ったのです。
私は少し心配でしたが、階段も降りれたし、先生の話もさほど長くないだろうと思い、兄達に任せました。
しかし、思いのほか先生の話が長く、私はだんだん心配になり落ち着かなくなりました・・
やっと先生の話が終わり、急いで下へ行くと、わいわい楽しそうに3人で盛り上がっている?ような・・・
とりあえず、ケガとかはしていないようで、ホッとしたのですが・・・
そばの窓口の方にがっつり怒られてしまいました。
聞くと、3人が (主に娘が先頭になって) あちこちドアを開けたり、部屋に入ったりして、大変ご迷惑をかけてしまったそうです。
だんだん私は青ざめてしまいました。
ああ、私が甘かったんだ・・判断が甘かった・・後悔と申し訳なさで、身がすくみます。
最後にその方は、
「子どもが3人いて大変なのはわかるけどっ・・」
・・それは心外だったのですが (私は3人大変だから、ほっぽり出したわけではありません・・)
とにかく平謝りで帰りました。
それ以来、その窓口の方に会うと申し訳なさとバツの悪さでいたたまれない気持ちになりました。
今でも思い出すとどよんと重いです (だいぶ和らぎましたけどね・・)
・・そんな事があった娘でしたが、
下の兄が幼稚園に入園後、毎日お気に入りのプーさん帽子とリユックを背負って、一緒に送り迎えしていたのですが、
ある時やんちゃなお兄ちゃんに追いかけ回されて、後ろからリユックを引っ張られました。
娘はこわかったのか、嫌だったのか、声も出さずにぽろぽろ泣いていました。
・・それ以来娘は、一人でスタスタ歩くことはしなくなったのです。
これは実際の多動と言えるほどのものではないですね・・ご承知ください。