スペクトラムしい日々

自閉症スペクトラムの娘と家族、母の日常をゆらゆらと書き綴ろうと思います

春がきた

最近、娘が友だちに「おはよう」と言えるようになりました。
娘には小1の頃から、毎朝迎えに来てくれる2人の友だちがいます。
娘と仲が良い・・という訳ではなく、幼稚園からの流れ、というのが大きな理由なのですが・・
一時、その子たちが他の子と親しくなり、娘との登校を断り、他の子と登校する・・という時期もありました。
でも、なんだかんだで再び同じメンバーで登校しています。
娘との登校を断ってきた時、
できれば娘も一緒に登校させてくれないかな・・と、内心思ったものですが、
娘と一緒に登校しない理由には、娘の態度にも原因があったのです。
娘は一緒に登校してもまず「おはよう」もなく、
自分から話しかけもしないし、話しかけられてもうまく返事ができません。
そっけなく返したり、黙り込んだり。
そして何となく寄り道しながら歩いている友だちに合わせられず、
1人黙々と歩いて行ってしまうのです。
私はそんな様子を目の当たりにしていたので (一時付き添って登校、その後もしょっちゅう窓から観察) 、
「まずはおはようって言おうよ」
「話しかけられたら、顔を見て返事しようよ」
「昨日の夜テレビ何見た?って聞いてみたら?」
「寄り道が嫌なのはわかるけど、なるべく近くで歩いてないと、一緒にいるように見えないよ」
「寄り道が嫌なら、早く行こうって言ってみたら?」
・・などなど・・・
これらの事は、娘にとってはなかなかクリアできるものではないようでした。
しかし、登校を断られた時にその子たちから、
「いつも別々に歩くし、話もしないから、一緒に行く意味がない」
と言われてしまったのです。
娘は「そうだよね〜、そう思うよね〜」
と、納得したように言いました。
確かに納得はしたのかもしれないけれど、やはりショックだったのではないかと思います。
それで半年ほど1人で登校していたのですが・・
友だち関係の事情により、また同じメンバーで登校できるようになったのです。
それ以降、娘は、なるべく離れないように歩いていたようです(窓からの観察結果)・・・
おしゃべりはどうかな?  多分それはあまり変わらないと思いますが、返事くらいはできるようになったかもしれません。
そして1番肝心の「おはよう」のあいさつ・・
朝、友だちが迎えに来た時は、後ろからこっそり「おはようって言いな・・」と促したり、
言葉に出てこない時は、私が代わりに「おはよう」と挨拶したり・・
少しずつ、自然に口に出せるようになってもらいたかったのです。
そして最近・・
(えっ? 今、おはようって言ってた?)
みたいな事が2〜3度あり、
照れくさそうにモジっと挨拶する娘の声を聞いて、
(あ、やっぱり言ってる・・)
そう確信して、何とも言えず、
ああ、春が来たなあ・・としみじみするのです。