スペクトラムしい日々

自閉症スペクトラムの娘と家族、母の日常をゆらゆらと書き綴ろうと思います

記憶の断片のようなもの

幼い頃は何となくぼんやりしていた感じ。でも喋り出すと止まらない記憶。
大人の会話をそばで聞いていて、わかったような気になり口をはさんでいた。
小学校に入学して、はじめての集団生活だったので、背の順に並ぶことに最初戸惑って、クラスの子に注意された。
うっかりミスやうっかり勘違いに動揺して涙ぐむ。
高学年の頃はお調子者でワイワイやっていて、家に帰ってきてからどっと疲れる感じ。サービス精神旺盛。
ワイワイも嫌いじゃなかったけど、気の合う子と1対1でつきあうのが好きだった。転校生の子と仲良くなった記憶がある。でもその子はまた転校してしまう。
中学校時代、友だちグループでは面白い話をしてみんなを笑わせていたのに、その中の誰かと2人きりになると緊張して何を話せばいいかわからなくなる。赤面する。「○ちゃんて意外と大人しいんだね」
女子はグループ化が強化される。身動きが取れず縛られている息苦しさ。自分というものがだんだん薄くなっていく感じ。早く自由になりたい。
高校に入学して新しい環境になったけれど、友だちを作るのが苦手だと気づいた。自分から声をかけるのが苦手。それでも友だちは少しずつできた。
1度人間関係でボロボロになった事があって、それから自己改革が始まった。それからはお調子者をやめてドライな人になっていたかも。
基本的に単独行動。去る者は追わず来る者は拒まずだけど。
人を利用したり自分が得をするように立ち回る人達を近寄らせないようにしていた。純粋に?自分に興味を持ってくれる人だけを選んでいたつもりだが…リスクもあったのかな。
その後の人間関係はあまりうまくは転がらなかった。自分がバリアを張っていたし、誰かに相談事を持ちかけず自分で判断していた。来る者は拒まないという選択が悪いほうに流れる場合も。
そして目が覚めた時、自分を大事にしていなかったなあと。

自分の過去の記憶というのは曖昧で、他の誰かの客観的な情報もほしいところ…親とか、友だちとか、恋人とか?
仮にうまく自分というものを分析できたとして、それが今、何の役に立つかと考えてみると、
たいした事にも使えなさそうだ。
ただ、子育てしている片手間に、ふと自分の子ども時代を遡る旅に出てみたり、
その頃の「わたし」に会いに行きたくなるのだ。