スペクトラムしい日々

自閉症スペクトラムの娘と家族、母の日常をゆらゆらと書き綴ろうと思います

愛がこわれた日(替え歌)

愛がこわれた日

この瞬間(とき)に

真実はひとつだけ

あなたとならば

無視して行ける

愛がこわれた日

この瞬間(とき)に

永遠が始まるよ

君とだったら

否定して行ける

…めぐり逢っちまった

 

なんか色々、人間不信になっちゃいそうだなあー。

そんな中、娘は仕方なくなのか、諦めてなのか、気にせずなのかわからないけど、黙々と登校しています。

母より強いかもしれん…

ギシ…… ん…… あん♡ キー!! (最近こんなのばっか)

なんだか担任先生の顔を見るたびに、

「適当にごまかされてんじゃねーか?」

とか

「嘘つかれてんじゃねーか?」

とか、疑うようになっちゃいました。

そうなるともう、会う事になってる日は憂鬱だし、

実際、姿を見かけた瞬間

「ゔ」

と体がこわばる感じしちゃいます。

これはすでに、拒否反応なんだな。。

そして、ちょっとした相手の態度や言動に、

「あ"」

と、不快感でいっぱいになってしまう。

コップに張りつめた表面張力は、とっくに溢れ出してしまっているみたいです。

あーあ

 

今夜は… なんだか、モヤモヤしちゃう♡

子供が高校生、中学生にもなると、親同士、顔を合わせる機会がどんどん減っていきます。

プライベートで話す大人が、今日はオットだけだったという日も、珍しくありません。

しかし、学校で集まりがあれば、お母さん達の色んな噂話も耳に入るという。

やはり適度に親同士のコミュニケーションも必要でしょうかね。

 

うちの子供達は口数が少なく、男子はまあ仕方ないかなとも思うのですが、娘はそれに輪をかけて寡黙なので。

学校の話なんて、こちらから根掘り葉掘り、ホジホジ掘り出さないと教えてくれません。

(ホジっても出てこない事もある)

 

なので、ほかのお母さんやお子さんからの情報というのは、娘のことや、それ以外のことにしても、貴重でありがたいと思っています。

 

しかし。善き話なら、ほわわわ〜んと温かい気持ちになるのですが、

悪き話なら、ドヨーン、モヤモヤっと、切れ味の悪いビールの苦さになってしまう…

 

そういう事の対応って、初動が肝心なのではと思うのですが、物質的な理由じゃなく(多分) 心情的な理由でもたつかれてしまうと、

「なんだかな…」 ってなるし、信頼もみるみる下がってしまいます。

 

やはり、何かコトを起こさないと、組織というものは動いてくれないんですかね…  

 

例えば、無理に我慢して、不快な空間へ足を運ぶ必要はなく、ストライキのような不登校をキメるとか…

 

「今日の先生は優しかった?」

「まだましって感じ」

 

♪〜 (´ε` )

言うようになったよね〜〜〜

心奪われて・・・(まるでムードな歌謡曲)

何度か通信制高校のオープンスクールに行くうち、娘のやじろべえは少しずつ傾いているようにも見えます。

 娘が「普通高校を卒業して…」と言ったのがきっかけで、高等支援学校だけじゃなく、普通高校にも視野を広げたのですから、結果的にそうなっていくのは予想通り……ではあります。

 そう言いつつも、はじめのうちは、特別支援のない普通高校 (たとえ通信制であっても) でやっていけるのか、娘自身も不安はあったようです。

しかし、オープンスクールに行くうち、その空間には慣れてきたようだし、学校説明を聞き、興味がわいた部分もあるようです。

 何より体験授業が魅力的で…… 子供達が興味を引きそうな内容なので、商売上手だなーとも思います。

とは言え先生方が、娘がほかの生徒達とぎこちなくならないように、それとなく立ち回ってくれるのはありがたい事です。

 しかし母の中ではまだ、「通信制高校のほうがいい」とジャッジできない気持ちがあります。

もちろん娘にも、まだ結論を求めず、ただその日の感想を聞いたり、高校生活をイメージしてもらう程度です。

 選択としてはきっと無いとは思うけど、とりあえず全日制高校もこれから見学したいし、最終決定するまでまだ時間に余裕はあるので、ギリギリまで時間をかけて迷いたいなとも思います。

 

 

通信制高校を見学してみて思ったことは、ひと昔前に私がイメージしていた通信制とは、かなり違うという事です。

 通信制高校って、自宅でひとり黙々と勉強して、テスト (スクリーニングだっけ?) だけ受けに行く感じ。

そして本人の強い意志がないと、卒業できないイメージでした。

 もちろん今も、年に何日か通うだけで、あとは自宅で勉強するコースもありますが、制服を着て毎日登校するという、一見、全日制と殆ど変わらないようなコースもあります。

そのほかに、週に1日や3日の登校という選択もあり、その子の状況や進路に合わせて、コースや授業が選択できる…… そうです。

(各学校によりそれぞれ特徴があるので、調べて比較する必要がある)

 何にしても、全日制よりも少人数クラスで、自分に合った時間割で、自由な感じ、ではあります。

楽しそうな授業もあり、娘が心奪われてしまうのもわかります。

 でも、ただ楽しいだけで3年間過ごせるのかな?

3年間だけじゃなく、卒業後の進路にどう影響するのか?

人生そう甘くはないような気持ちになり、つい慎重になってしまうのでした。

 そこで、3年間の高校生活を、今、手元にある情報を整理し、高等支援学校と通信制高校とで比較してみます。

(あくまでも我が家流の情報なので、ゆるい参考程度に読んでみください)

 

 

【 学校での授業などについて 】

娘は勉強が好きではありません。

知的な遅れはないが、特性を考えると本来、普通高校は難しい。

なので母としては、娘が小学生の頃から自然と、高等支援学校(知的障害)に進む事を考えていたし、職業学科だと思いました。

というか、殆どの高等支援学校が職業学科だったので。

 

* 高等支援学校 (知的障害) の普通科について

高等支援学校 (知的障害) の 普通科は、この地域ではここ2〜3年に新設されたのですが、寄宿舎ではなく通学コースなので、家からは遠いし、はなから対象外ではありました。

なので、詳しく調べもしなかったのですが、授業内容は職業学科よりも5教科しっかり学習するようだし、パソコンなどの授業もあるみたいです。

しかし、まだ卒業生も出ていないので、卒後の進路先などはわからないし、普通科と言っても、知的障害の学科として位置付けられているので、ちょっと捉えにくい感じです。

 

しかし、進学を考えている高等支援学校は職業学科なので、作業訓練や仕事のスキルを身につける事に重きを置いているのは確かで、教科の勉強は社会生活に必要な基本的レベルのものになりそう。(小中の支援学級でもそうだったけど)

その辺りが、娘の違和感というか、ピンとこないところ、興味を削ぐところみたいです。(勉強は嫌いだけど)

 あとは、高等支援学校に入ると寄宿舎生活になるので、色々な制約があるのが不自由さを感じるところかも。(携帯やインターネットができないなど)

 ただし、週末は自宅に帰ってくるので自由に過ごせます。

(金曜の授業終了後から日曜日の夕方くらいまで)

通信制高校については、先ほど書いたので省略。

通学は、慣れれば何とかなると思ってます。

 

 

【 卒業後の進路 】

卒業後、就職を考える場合。

通信制高校の卒業後の進路は、就職よりも進学する率が高いようです。

もし就職を選んだ場合、どのくらい相談に乗ってもらえ、協力してくれるのか。

(因みに高等支援学校に進んだとしても、保護者が動き回り、就職先を開拓しなければならない……と先輩ママから聞いた事がある)

 福祉サービスを利用して仕事を探すにしても、生徒の学校生活の様子を学校から説明してもらえたり、仕事探しにある程度の協力をしてもらえると、心強いと思うのです。

(その辺は高等支援学校の方が手慣れてはいるんだろうなあ)

 逆に、大学や専門学校に進学するなら、高等支援学校よりも通信制高校のほうが、親身になってくれるような気がします。

なぜなら、通信制高校パンフレットには進学率を誇る表現がされており、通信制でも進学できる、進学するチカラ (学力) を育てる、というアプローチが感じられます。

 

高等支援学校 (知的障害) の職業学科となると、卒後はやはり就職が圧倒的に多く、進学するケースはごく僅かです。

就職の内訳は、一般就労と福祉的就労(就労継続A/B・就労移行支援など)があるが、割合としては一般就労は少ないです。

進学は専門学校や能力開発センターがある。(1人とか)

なので、今さらながら、当然、就労を見据えた高校生活なのです。

 

 高等支援学校で進学を考えるなら、職業学科ではなく普通科に行くべきなんでしょうね。(高等支援学校の普通科も見学に行くべきだろうか……)

通信制高校でも、レベルの高い大学や専門学校でなければ、卒後の進学は問題ないとしても、進学できるかどうかより、その頃に娘がどれくらい成長できていて、それに見合う場所が探せるかの方が、重要な気がします。

 行きたい大学や専門学校が決まっているなら、それに向けての高校選びになるし、それが一番の王道でしょうね。

娘はそこまでは決めてはいないけど、専門学校に行きたい気持ちがあるなら、高等支援学校の職業学科は対象外なのかもしれません。

しかし、たとえすぐ就職にならなくとも、高等支援学校の3年間で得られるスキルは無駄ではない気がするし、支援が手厚いのなら、安心して学校生活を送れるのではないかな…… と期待してしまうのです。

 

 

【 支援について 】

今の通信制高校は、以前よりも、不登校発達障害のある生徒を視野に入れているようですし、配慮が強く感じられる学校もあります。

しかし、通信制といっても普通高校ではあるから、必ずしも特別支援の免許を持った先生がいるとは限らず、

(実際聞いてみた一校にはいらっしゃらないとの事)

高等支援学校と通信制普通高校、どちらの学校に進むかで、支援の形はきっと違ってくるのでしょう。

(手厚さは高等支援にかなわない……はず……←そうでもないという話も聞く)

 小中学校では、特別支援の免許を持った先生が娘の担任になった経験がないので、「こ、これが特別支援免許のチカラか…… !!」と、感動に打ち震えたい欲望はあります。

 

 

【 人間関係的な支援 】

高等支援学校で3年間を過ごすことで、どれくらいの社会的人間関係的なスキルが積み重ねられるのか。

 

定員割れしている全日制の高校では、発達障害のある生徒を受け入れ、配慮してくれる学校もあると聞きます。

(個別に相談し、まず受け入れてくれるかどうかが先でしょうが)

もし入学できたとして、学校生活の中で、支援なしで人間関係を良好に築くのは、娘には困難だと思います。

(ほっとかれたり、気にされない事が多そう)

そしてそこまでの目が行き届いた支援は、望めないんじゃないかと。

(聞くだけ聞いてみたいけど)

 

通信制であれば、教室の人数が20〜30人とゆとりがあり、(学校によっては10数人というところもあった)

全日制より時間割も緩やかで、授業も伸び伸びした印象だし、先生も各々の生徒の個性 (特性) を、意識して動いてくれそうではあります。

通信制の先生はユニークな先生が多そうだし、ピリピリ感やキビキビ感はあまり感じなかったです。多分。

公立と私立の違いもあるのでしょうか。

なぜ全日制ではなく通信制の教員になったのか、機会があれば聞いてみたいです。

 

 

【 生徒同士の人間関係 】

いくつかの高等支援学校を見学しましたが、作業場面などは、やはり皆さん真剣で真面目です。見ているこちらも気持ちが引き締まります。

学校でも寄宿舎でも、それなりの支援はしてもらえると思いますが、最終的には、娘がどう感じるか…… に尽きる気もするし、娘にとって刺激的とは言えない部分もあるように思います。女子は少ないし。 

 

通信制高校のオープンスクールに何度か行ってみて感じたのは、娘が憧れる学校生活はきっと、通信制の雰囲気が近いような気がしました。

体験授業をしながら、先生・生徒さん達と同じ空間で過ごすうちに、娘の輪郭というか、人間像がやっと見えてきた気になります。

 

 

「ここで学校生活を送りたい」

娘がそう強く思えてくれたら、母の細かな心配事なんて、どうにかなるさと吹き飛ぶんじゃないかな?

願わくばそう願いたいので、もっと心奪われてほしい・・・

・・・ふぁぃっ

中学校では、年に1〜2回ですかね、

プレゼンというか、グループで調べてまとめて発表する機会がありまして。

娘の大苦手な、大勢の前に立ち、大きくはっきりと声を出さなければならない、という試練の授業があります。

1年ごとにその試練を乗り越え、苦手意識もすこーしずつ薄らぎつつあったので、

「今年は最後だし、もう心配ないかな」

と、デンと構えていた母でしたが。

数日前に「やりたくないなあ」と、娘のぼやきが始まりまして。

まあ、お約束かな?って感じで、母も鍛えられたわよね……

「やりたくないかあー、人前で発表するのって緊張するもんね」

「まあ、練習通りやれば大丈夫だよ」

「今までもやれたし、ほんの数分間で終わっちゃうよ」

こんなゆるゆるな感じで、娘がぼやくたびに受け答えしてきました。

そして発表当日の朝。

起きてきた娘は、少しの緊張感を全身に纏わせつつ、無言で朝支度を始め、

「いってきます」ぽつりと呟いて、玄関に向かいました。

洗濯途中の母は手を休めて、

「いってらっしゃい」の後に、両手の握りこぶしを胸にかまえて、

「ふぁぃっ……」

ゆるゆるなエールを送ったのでした。

(小声がポイント)

 

o(・~・)o

 

絵文字にするとこんな感じかな?

 

それを見て、少しだけニヤリとした娘は学校に行きまして。

そして、発表では少し舌がもつれたようですが、大きな声も出して、無事に終えることができたようです。

 

o(・~・)o      …ふぁぃっ

 

プログラミング? Ruby? HTML? なんじゃそりゃあ!?

担任先生と、静電気レベルの火花の散らし合い (私が勝手に思い込んでいるだけかも) をかましてる最中も、高校見学や資料集め、ネットで検索など、情報収集に余念がありません (という事にしておく) 

 

とは言っても、全日制高校の学校見学やオープンスクールなどは、夏休み前後に予定されるみたいで、少し間があります。

 

高等支援学校はというと、学校見学は一部の学校を除き、1年生から毎年参加する機会があります。

すでにめぼしい場所へは足を運んでいるので、あとはまだ済んでいない学校の教育相談に行く事。

担任先生の都合のいい時期を選んで予約してもらいましたが、これもまだもう少し先。

オープンスクールをされている学校もありますが、珍しいんじゃないかなという印象です。

できれば、高等支援学校にこそ、そういう機会があるといいのにな…… とも思います。

やはり学校見学や学校祭などを見に行くだけでは、学校生活をより実感するには弱い気も…… しますね……

 

とにかく、なので、今は通信高校のオープンスクールにしげしげと足を運んでいるのです。

4月から毎月1回のペースでやっている学校が多いようです。

しかし、日程がかぶっていて比較できない学校もあるのが残念です。

そういう場合、学校見学という形で授業風景を見させてもらう方法もあるようです。

何にしても、通信高校は個別相談を受けて、子どもと相性のよい学校かどうか、じっくり話せるのがいいなと思いました。

 

でもまあ、支援学級に在籍しているので、全日制を受験するとしても、個別相談はしてもらおうと思ってますけどね。(その時点で難色を示される場合もあるでしょうし)

 

そんな中、娘と進路について話す機会も増えてきました。

私が確認したいのは、

高校に入ってやってみたいこと、

今、興味のあること、好きなこと。

 

あとは、高校選びに向けて行動しながら、今の時点での情報や、親としての感じかた、考えを伝えること (あくまでも押し付けではなく第三者的な情報として)

 

まあ、親としては、娘が

「これが好き!楽しい!」

「これをやってみたい!学びたい!」

と思えるものがあると、本人のモチベーションや心の支えには、とても強いと思いますし。

普通高校を卒業することと、高等支援学校を卒業することのメリット・デメリットはどうなのか。

それ以前に、娘にとって学ぶことはもちろんですが、どの環境で学校生活を送るのが、娘の成長や自立を促せるのか。

その辺りをできるだけ見落とさないように、できるだけ早く(焦らずに) 目処をつけたい…… ところではあります。

 

そんなの、入ってみないとわかんないんでしょうけどね。

とりあえず、今できることのベストは尽くしたいわけで。

 

それで、折に触れ、そんな話を娘と話題にするうち、

「イラストが上手になりたい」

「パソコンの仕事がしたい」

そんな言葉もちらほら出てくるようになりました。

 

お? おおお!?

 

イラストに関しては、以前から描いていたし、漫画もよく読んでるのでわかる。

 

パソコンの仕事が…… って、やっぱ、ユーチューブとかよく観てるから?

やっぱ、好きなものは普段の生活に現れてるものなのかな? (動画漬けの毎日)

 

なんか、私なんて昭和な人間なので、平成の子どもはゲーム好きだし、パソコンやタブレットスマホや、そういうの大好きそうだし、

「ゲームを作りたい」とか、

「パソコンの仕事がしたい」とか、

「ユーチューバーになりたい」とか、

多くの子ども達が抱きがちな「夢」とか「憧れ」とか「目標? 」なんだろうなと感じていて。

逆に言えば、聞き慣れた言葉とも言えるのです。

 

だけど、実際は難しそうだし(私がな)、なりたいからといって誰でもなれるわけじゃないし、仕事にできるほど身につけることができるのだろうか?

 

…… そんなこと、どんな仕事でも言えることなんですよね。

 

少なくとも、直接人と関わる仕事じゃないのは、娘にとっては気が楽なのかなと思ったり (生きていく中で人との関わりは、避けて通れないですから)

 

それで、パソコンの仕事ってどんなのがあるんじゃ?と調べてみると、

『プログラミング』という言葉が気になりまして。

 

その言葉を調べているうち、

『2020年には小学生の義務教育にプログラミングが導入されることが決定』

しているらしい…… 全然知らんがな……

 

けっこう、現実的に押し寄せてきている世界なのかしら……

その御多分に洩れず、娘もその流れに乗っているひとりなのかもしれません。

 

アナログな私にとっては、まだ胡散臭さを感じてしまう世界ですが、そんな古い人間を尻目に、娘もどんどん波に乗っていってほしいなあ……

 

そんな世界は、高等支援学校 (知的障害) には見つからないものね。

やっぱり、通信高校かなあ……

でも、コミュニケーションの苦手さがなあ……

好きなこと、学びたいことが、そこを後押ししてくれるといいんですけどね……

 

というわけで、まだまだ続くのであります。

結の行方(登校刺激の頃の記録から)

今週は体育のドッヂボールで、娘がボールを取りに行く構えをしていた。

 

金曜日の放課後、先生が娘に
「頑張りましたね、来週もおいでね」「あ、はい」
先生の声かけにハイハイと返す相槌が、何となく軽々しく感じられて
「とりあえず『はい』って言っとけ、って思ってたでしょ」と聞いてみると
「そうだよ」
だって。
そのふてぶてしさが逞しい。
 
月曜日。
今日は天気も良いし、早起きもして時間に余裕があるので、歩いて行かない?と提案してみた。
んー…と言ったまま、ウンともイヤとも言わない。
結局、歩いて間に合う時間が過ぎつつあるので
「車で送ろうか?」と言うと、少しホッとしたように「うん」と答えた。
車で学校のいつもの駐車場に停める。
いつもは当然のように、何も言わず、一緒に車を降りて玄関へ向かうのだが。
「今日は教室までついていったほうがいいかい?」
とりあえず、教室の「なか」には入らない前提で確認した。
「んー、どっちでもいいや」
「わかった。じゃあ玄関までついていく?」
「…いいや」
「よし、じゃあここでだね。いってらしゃい、帰りにね」
娘は返事もせず軽く微笑んで、玄関に向かって歩いて行った。
一度もふり返らず、立ち止まらず、前かがみではないまっすぐな姿勢で。
その姿を、私は見えなくなるまでじっと見つめていた。
最後に見せた表情は、穏やかそうに見えた。